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「最後の実践報告」 その2

二、詩を書かせはじめて


詩を書かせはじめた動機は 二つあります。
一つは 子どもの詩が好きだから。もう一つは、育児と家事に追われていたからです。
やりはじめて、そんな甘いもの(短いからかんたんだという)ではなかったことがわかりましたが、もうやめられません。

◆ 詩のある教室を作る

詩のある教室とは、ただ 詩を教室にはってあるだけの教室ではありません。
なんでも言える教室、何を言ってもわらわれたり バカにされたりすることのない教室です。一人一人が、思ったり、言ったり、行動したりすることが大切にされる教室です。

去年三年生を担任して今年持ち上がりで四年生を担任しています。
三年生で出会ったときの子どもたちは、友だちを ける、たたく、「うるせえ。」「ブタ、シネ。」など人を傷つけることばがとびかう、、とうとう子どもの詩に「直美先生はとってもこわい。でもやさしいときもある。」と書かれてしまいました。

とくに男子から集中していじめられていたのがSちゃん。落ち着きがなく、がまんすことができず、よく男子とトラブルがある、すると まわりの子が寄ってきて悪口を言う、Sちゃんは泣き叫んで先生に助けを求める。このくり返しでした。

Sちゃんが大切にされる教室にしたい――それが詩のある教室です。

いくら叱っても いくら言いきかせても子どもはやさしくなりません。
わかっているのに叱ってしまいます。ある日、Sちゃんをよんで、話しているとき思わず言ってはならないことばを言ってしまいました。
「Sちゃん、先生はSちゃんをきらいになってしまいそうよ。」
そばで聞いていたT君がぼそっと 一言。
「おれと同じやん・・・」
はっ!としました。教室にやさしさが広がらなかったわけがわかりました。どこまでもどこまでも人間を信じて 人間を好きになって 子どもの中のほんの小さなやさしさをみとめていく、そんな教師の心がくもったとき、子どもは背をむけるのだということに気付かされたのです。

今、子どもたちの中に やさしさが広がりにくい状況を感じます。だからこそ やさしい心、正義の心など広げていく詩作文教育が大切なのです。

具体的な指導としては、つぎのようなことをしました。
   たくさんの詩を読んで聞かせる。
     ・こどもといっしょに心からわらえるような詩をみつけて
     ・おかあさんなら、いろんな見方ができるんだなと感じるような詩を
   ノートに書き写す。
   みんなで読む、一人で読む、暗唱する。



◆取材指導
詩を書きはじめたとき 何を書いていいのかわからない、という子がいます。そんな子も含めてみんなが詩を書けるようにしたいです。
四月、自然の中に、詩のタネはいっぱいです。理科の時間などを使って春を見つけにいきます。みんなでうんと遊び、うんと発見すると、ほとんどの子どもが、何か見つけて書いてくれます。
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※ここでは、たくさんの詩が紹介されていたのですが、子どもたちの詩を勝手に載せることはできないと思ったので、非常に残念ですが、割愛しました。(チリン)                                     
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課題して書かせることで、一つのものをじっとよく見たり、さわったり、いっしょに何かしたりすると、詩が生まれることを教えます。

  ・おかあさん(おとうさん)から、詩のタネをもらってこよう。
  ・きょうは○○ちゃんの誕生日だから、○○ちゃんのことを詩に書いてプレゼントしてあ
   げよう。(その日一日、詩のタネを見つけるため、遊んだり話したり etc.)→一冊の
   本にしてあげる。
  ・自然、働いたこと、働いている父母の姿、など、なかなか子どもが書いてこないことも
   課題します。(でも むりはしないで、じっくり見させて)


四年生の五月に、おかあさんのことを書かせました。おかあさんのいない子が二人います。迷いましたが、だからこそ書かせよう、と思いました。多分、おかあさんのいる子も、おかあさんがどんなにいいものか詩を書いて読み合うことでわかると思うし、おかあさんのいないさみしさもわかると思ったからです。
AちゃんとH君にも事実は事実としてしっかり受けとめ、そこからまっすぐ生きることをはげましていきたいと思っています。


◆すぐれた作品を鑑賞していく
友だちの書いた作品を読み合うことは、児童詩教育に欠かすことのできないことです。友だちの物の見方、考え方、感じ方に共感することで人の心のわかるやさしい子に育つと思います。書き方の良いところも学ぶことができます。

一方で、すぐれた詩人の詩や、全国の友だちの詩をたくさん読んでいくことが、生き方、物の見方、考え方、感じ方を学び、詩のリズムを体感していくという意味から大切です。

こんど観賞しようと思う作品
「かぜの中のおかあさん」  阪田寛雄(どの子も伸びる五月より)
この詩を取り上げた理由
  ・簡潔な表現で、ほとばしるような心の叫びをそのまま言葉にし、
   詩としてのリズムもよい。
  ・題を大切にしてあり、イメージが広がる。

    ※この授業記録まで入れてくるつもりでしたが、間に合わなくてすみません。
     次回の県作合宿研で報告します。
by chilinh | 2007-10-17 00:01 | 直美先生
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